西洋占星術ではホロスコープという図を使って占っていきますが、ホロスコープって記号が多くてむずかしいというイメージがあるかもしれません。
ホロスコープとは簡単に言うと、ある瞬間の「星の配置図」になります。
ホロスコープの中心は自分自身
ホロスコープは占星術チャートとも呼ばれます。
地球にいる私たち(観測者)を中心とします。
(太陽を中心としたホロスコープなどもありますが、ここでは省きます。)
天頂(MC)が天の南、天底(IC)が北、アセンダント(ASC)が地平線の東、ディセンダント(DC)が地平線の西になります。
10天体
ホロスコープの中心は主役である「あなた」です。
あなたの中には、キャストである天体が10人登場します。
そのキャストたちは様々な役割を演じながら、あなたという魂を動かしています。
〈10天体〉
☉太陽、☽月、☿水星、♀金星、♂火星、♃木星、♄土星、♅天王星、♆海王星、♇冥王星
(※冥王星の記号は2種類あります。)
12星座
キャストたちがどのような性格であるかは、12星座(サイン)が表しています。
12星座とは、地球から見た太陽の通り道(黄道)を12等分して各星座を当てはめたものになります。
12星座の始点は春分点であり、牡羊座の0度があてられます。そのため、春分の日は宇宙元旦と呼ばれたりします。
(春分点は毎年少しづつ動いていくので、牡羊座0度の日付と時刻も毎年変化することになります。)
〈12星座〉
♈牡羊座、♉牡牛座、♊双子座、♋蟹座、♌獅子座、♍乙女座、♎天秤座、♏蠍座、♐射手座、♑山羊座、♒水瓶座、♓魚座
4つのアングル
ホロスコープには時間と場所の概念も表されています。
ホロスコープの円を真ん中で半分にする線は地平線となります。
太陽は地平線の東(アセンダント・ASC)から昇り、天頂(ミディアムコエリまたはミッドヘブン・MC)で正午になります。
地平線の西(ディセンダント・DC)で日没を迎え、そこからは夜の時間となり太陽が天の底にある時(イムムコエリまたはアイシー・IC)真夜中となります。
この4つの観測点(ASC・DC・MC・IC)をアングルと呼びます。
ホロスコープで上半分(昼)は南半球になり、下半分(夜)は北半球になります。
(ここで注意なのは、南北が通常の方位と反対になることです。)
南半球にある天体とサインは地平線の上にありますから、その時に空に見えている星ということになります。
北半球にある星は、見えない星です。
たとえば例の場合、☉太陽がミッドヘブン(MC)にありますので、時刻は正午であることが分かります。
昼なので見えませんが、その他7天体が空にあることが分かります。
月と冥王星は北半球にありますので、見えていないということになります。
12ハウス
ホロスコープには12星座の区切りとは別に、1〜12の数字で区切られた空間があります。
この区切りをハウスと呼び、先ほど説明したアングルのASCを1ハウスの始点としています。
12星座がキャストの性格を表していたのに対して、ハウスは舞台を表しています。
たとえば例では、♐射手座の性格を帯びた☽月が3ハウスという舞台に滞在しているということになります。
性格だけでなく、どのような場所や背景でその性格が発揮されるかが分かると、より具体的にホロスコープを活用していくことができます。
なお、ハウスの始点は地平線の東であるASC(アセンダント)であり、あなたが生まれた瞬間に地球がどの方向を向いていたかを表します。
したがってハウス区分は出生時刻が分かっている場合のみ適用されます。
アスペクト
さらにホロスコープでは、キャストである天体同士の関係性も表されています。
それがアスペクトになります。
2つの天体がどの角度に位置しているかを表します。
アスペクトには様々な種類があり、0度・180度・90度・120度・60度などがあります。
近くにいる天体は0度、コンジャンクション、合と呼びます。
コンジャンクションした天体同士はそれぞれのエネルギーが融合しあい、より強力なエネルギーとなります。距離が近ければ近いほど強力に、お互いに作用しあいます。
例の中では、♉牡牛座の♀金星と♅天王星がコンジャンクションです。
アスペクトは、天体同士が協力し合う角度いわゆるソフトアスペクトと、天体同士が刺激し合ったりぶつかり合ったりする角度であるハードアスペクトがあります。
あなたの星を使っていくヒントに
西洋占星術のホロスコープではこのように、10天体(キャスト)、12星座(性格)、12ハウス(舞台)、アスペクト(関係性)をかけ算のようにして総合的に読むことで、あなたという人生のドラマが色鮮やかに見えてきます。
重要なことはドラマを動かしていく本当の主役・いわば監督は、あなた自身ということです。
ただ受け身に星たちに動かされるのではなく、ぜひあなた自身で星を使っていく、動かしていく、という気持ちでホロスコープを使ってみてくださいね。
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